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​星のランプをつくろう

 2019年11月12日と22日、静岡県立こども病院では、「星のランプをつくろう」ワークショップを開催しました。このワークショップは、和紙でつくったランプの型紙を自由に装飾してもらい、こどもたちに想い想いの星(星のランプ)の制作を経験してもらうことを通して、少しでも柔らかな時間を過ごせるようにという想いのもと企画しました。アーティストには「絵本の店キルヤ」店主である星野紀子さまを迎え、素材の決定やワークショップ全体の構成まで、多くのお力を添えていただきました。

 ワークショップに使用した和紙の型紙は、HAPSのメンバーでひとつひとつ手作りしました。制作期間中のHAPSの部屋は、和紙のランプの型紙だらけ。授業の合間や授業後に集まり、みんなでせっせとつくりました。加えて、こどもたちの創造・想像力をより引き出すために、星座が描かれた大きなパネルも制作しました。これも、ランプの型紙と同様みんなで力を合わせ、段ボールを切ったり大きな紙を貼り合わせたり…。完成したときの達成感たるや。

 迎えたワークショップ当日では、自分の住みたい星や、好きなものを詰め込んだ星など、いろいろな星が誕生しました。どんな星を作りたいのか、どんなものが好きなのか、こどもたちや病院スタッフさんと会話を弾ませながら活発な時間を過ごしました。会場には、星野さまに選定していただいた星や宇宙にまつわる本が並び、星野さまによる絵本の読み聞かせも実施。治療から離れた雰囲気づくりにはとてもこだわりました。
 こどもたちに何か楽しみを、と考え企画したこのワークショップでしたが、最後はわたしたちが、こどもたちの一生懸命な姿に元気をもらうこととなりました。
 
 またその後、12月6日から10日まで、こどもたちの作品のお披露目会でもある「星のランプの展覧会」を、同病院内にて開催しました。真っ暗な一室にあたたかく灯る星のランプたち。展示後HAPSメンバーでみた、こどもたちの星がひかる宇宙のような展示室は、わあ、と声が出てしまうほど優しくて、それは綺麗な空間でした。同時に展示室の一角には、静岡県浜松市で活動するアーティストさまのモビール作品を展示。ライトに照らされゆらゆらと揺れる姿と、その影が壁にうつりみせるさまざまな表情に、ずっと眺めていたくなってしまいました。
 
 本展覧会では、普段関わることのない他の病棟の子の作品をみたり、治療の時とは違ったこどもたちの顔をみることができたりと、病院の方々から様々なお声をいただいております。写真を飾った廊下では、「◯◯ちゃん、いい顔してるね」と、新たな会話が生まれていました。

 最後に、準備から長期間に渡り共に活動してくださった星野さま。
本ワークショップ・並びに展覧会のチラシ・ポスターデザイン、ワークショップの柱となる星座の図案を担当してくださったデザイナーの山野梓さま。
ワークショップ当日、こどもたちの笑顔や真剣な眼差しを写真に納めてくださった、カメラマンの青木遥香さま。
 お三方のあたたかなお力添えに、感謝申し上げます。

​ いつかみんなの星に行けたらいいな。

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